美容師の定年は何歳まで?40代定年説とは

一般的にサロンでは、20~30代の比較的若い美容師が中心となって働いている印象が持たれています。

特に、InstagramなどのSNSで知名度の高い美容師は、若い傾向があります。

美容師として働く場合、何歳から、また何歳まで活躍できるのか気になる方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、美容師の平均年齢や定年制度、長期的なキャリアについて紹介します。

美容師としての将来に不安を抱える方は、ぜひ参考にしてください。

美容師として働ける年齢は何歳まで?

ここではまず、美容師の年齢について解説していきます。

美容師として働けるのは17歳から

原則、美容師として働くことに対する年齢制限はありません。

大半の美容師は、高校卒業後に美容専門学校へ進学し、20歳前後で美容師免許を取ります。

美容師免許の取得は、美容学校を卒業していることが受験要件であり、何歳でも受験可能です。

そのため、中学卒業後に美容師科のある高等専修学校へ進学し、卒業と同時に美容師免許をとるケースもあります。

つまり、年齢上は17歳から美容師として働き始めることができます。

アシスタントからスタイリストになるには2~3年

サロンに就職後は、最初はアシスタントとして働きます。

アシスタントはスタイリストの補助をしながら、カットやカラーの練習を行い、技術を磨きます。

一般的に、アシスタントとしての下積みは2~3年程で、25歳前後でスタイリストデビューする美容師が多いです。

スタイリストになると、ハサミを持って美容師としての主な業務を行えるようになります。

美容師としてはずっと働き続けることが出来る

美容師免許は、美容師法によって資格を剥奪されない限り、永久的に有効です。

そのため、サロンに定年制度があったとしても、お店のオーナーや個人の美容師として働き続けられます。

美容師は40代が定年なのか

ここでは、40代の美容師について解説していきます。

40代定年説とは

美容師は40代で引退するという考え方・風潮を、40代定年説と呼びます。

実際のところ、美容師には明確な定年制度はありません。

しかし、体力面や収入面で40代で現役を退く美容師が多いため、40代定年説が誕生したと考えられます。

40代の美容師の離職率は何%?

厚生労働省が発表した「令和元年(2019年) 賃金構造基本統計調査」によれば、現役美容師の90%以上が20~40代です。

つまり、50代以降も現役の美容師として働く人はごく僅かで、40代を境に離職率が一気に上がると考えられます。

美容師の平均年齢は若い

上記でみた通り、美容師の平均年齢は非常に若いです。

サロンの顧客は美容やトレンドに敏感な10~30代の若者が多く、接客する美容師自身も顧客の年齢に近い存在であることが関係しているでしょう。

また、美容師は1日中立って動き回る体力仕事です。

歳を重ねるにつれ、体力的に厳しく限界を感じるケースも考えられます。

さらに、平均年収は約260万円と他業種に比べ低く、結婚や出産・育児などのライフイベントを見越して転職する人も多いです。

40代以降も美容師として働き続ける人は? 

全ての美容師が、40代で美容師を引退するというわけではありません。

では、40代以降の美容師はどのような働き方をしているのでしょうか。

店舗の店長になる

美容師はアシスタントから始まり、スタイリスト・トップスタイリスト、そして店長へとポストが上がっていきます。

経験・実績が20年近い40代以降の美容師は、店舗の店長として働くケースが多いようです。

店舗の管理職は、プレイングマネージャーと専任マネージャーに分けられます。

前者は店舗を管理しながら、時にはスタイリストとして接客業務も行います。

技術力が高く固定客からの支持が厚い美容師に多いです。

後者は現役スタイリストを引退し、店舗の管理・統括業務のみ行います。

人気の美容師であっても、後輩の指導に専念するために裏方に回る場合もあります。

自分の美容室を経営

40代の美容師の中には、独立して自分のサロンを経営している人もいます。

一般的に、美容師としての経験を積み、自己資金も溜まってきた30代に独立するケースが多いです。

オーナーとして働くということは、自分の裁量が大きくなり収入アップも見込める一方、個人としての技術力・経営力が試され、責任感やリスクも増します。

また、独自の店舗を持たずにシェアサロンや面貸しを利用して、フリーの美容師として働くという選択肢もあります。

福祉美容

介護施設や障害者施設などの福祉施設において、出張で施術する福祉美容の需要も高まっています。

40代以降の美容師は、経験豊富で信頼も厚く、福祉美容分野で重宝される存在です。

ただし、スケジュールが不定期で収入も安定しづらいため、副業程度と考えるべきでしょう。

違う業界へ転職する

40代に突入し、思い切って他業種へ転職する美容師もいるでしょう。

秀でたスキルや専門資格、人脈を活かして、第二のキャリアに踏み出すチャンスもあります。

美容師が独立する年齢やタイミング

多くの美容師が独立するタイミングは30代です。

独立するおすすめのタイミングについて

美容師が独立するためには、個人で稼いでいくための技術力や、万が一の時に備えた貯金が必要です。

そのため、経験面・費用面で自信を持てるタイミングで独立するのをおすすめします。

また、年齢に関係なく、自分の可能性を広げたい・自由に働きたいと思った際は、フリーの美容師への転向を視野に入れるのも良いでしょう。

独立する人が多い年齢は30歳前後

実際に、独立する美容師は30歳前後が多いです。

そのため、40代になると、10年以上の経営経験を持つベテラン美容師も多くみられます。

ただし、独立のタイミングは人それぞれです。

将来的に独立を考えている場合は、美容師としての技術を磨くだけでなく、早い時期からビジネスの知識を身につけたり、資金を貯めたりしましょう。

独立については、 

美容師の独立とは?メリットやタイミングについて

こちらの記事でもより詳しく解説しています。併せてご覧ください。

キャリアプランの一つに独立も考えてみては

いかがでしたでしょうか。

今回は、美容師の年齢にまつわる情報を解説しました。

美容師は専門性・権威性が高く、可能性の大きい職業です。

歳を重ねても、キャリアプランの選択肢を多く備えておきましょう。

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